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アクアワールド・大洗の本気を見よ。『超サメ展』開催

サメの飼育種類数日本一を誇る「アクアワールド茨城県大洗水族館」(以下、アクアワールド・大洗)が、2002年3月の開館以来23年間におよぶサメ研究の集大成ともいえる特別企画 『超サメ展~シャークダディ第2研究所~』 を開催する。1月18日から4月6日まで。

いちどに理解できるキャパを超えた

わたしは今、混乱しています。

なんだ、このプログラムの密度と豊かさは。アクアワールド・大洗から届いた『超サメ展』のプレスリリースの、あまりのボリュームにうろたえる。1度目を通しただけでは全容が掴みきれなかった。

まだ混乱しているので、どうぞ一緒に整理しながら見ていきませんか。

① サメの繁殖研究の集大成。活動紹介と生体展示

期間中ずっと、4階企画展示室で見られる特別展示。

これまでのサメ繁殖研究活動を詳しく紹介するほか、オーストラリアンマーブルキャットシャークをはじめ、アクアワールド・大洗が国内で初めて繁殖に成功した全15種のうち6種の生体展示がおこなわれる。

4階企画展示室で会えるオーストラリアンマーブルキャットシャークの幼魚。

手のひらにだって乗りそうな小さい身体ながら、キッ!としたサメの目つき。幼魚時代のサメの可愛さには、いつもハッとさせられる。日本と真逆に位置するオーストラリアの固有種が、茨城で繁殖して目の前に現れるとは、なんということだろう。

② サメ水槽ほぼ倍増。館内がいつも以上にサメだらけ

これも期間中ずっとの、全館あげてのゴリゴリサメ推し。

館内に60ある水槽のうち、普段は13槽で展示しているサメを25槽に増量。もちろん、まだまだ謎が多いサメの不思議を解説したパネルが館内各所に設置される。

日ごろからバックヤードにどれだけのサメを隠しているのか、その底知れなさに震えあがる思いがする。魚たちの入れ替えだって相当に大変なはずだ。アクアワールド・大洗の本気を感じずにはいられない。

日本ではアクアワールド・大洗にしかいないタッセルドウォビゴング。

③ 檻に入ったダイバー見たことある?潜水清掃の謎を解説

期間中の祝日を除く、月曜と木曜に開催。12時30分から1日1回約5分の解説プログラムが「サメの海1水槽清掃解説」だ。

入口から順路に沿って進んでいくと、エスカレータで上った先の3階で出迎えてくれる「サメの海1」水槽。シロワニにレモンザメ、ナースシャークなど、一度聞いたら忘れがたい名前の4種のサメが泳ぐ中を、ボンベを背負ったダイバーが自らが入った檻とともに移動しながら掃除をする姿をわたしも見たことがある。

急におそろしさを醸し出す檻の異質な存在感(2024年5月16日 筆者撮影)

「やっぱり身に危険がおよぶのだろうか……?」と、よからぬ想像をしながら眺めたのをよく覚えている。このささやかな疑問に答えをもらえる日がくるなんて、うれしい。

④ ちょっと変わったサメの給餌を初解説

期間中は毎日開催される、11時10分から1日1回約5分の解説プログラム「シャークウォッチング2」。

トンカチみたいな形の頭をしていることから、ハンマーヘッドシャークと呼ばれるシュモクザメの仲間であるアカシュモクザメがいる水槽にて。

なんでも、そのアカシュモクザメがちょっと変わった餌の食べ方をするという。日ごろは粛々と給餌がおこなわれる水槽での、お食事解説プログラムは初の試みとのこと。

悪魔な深海ザメにおさわり

こちらも期間中毎日、13時から1日1回開催の「ミツクリザメ冷凍標本タッチング&解説」。

どストレートなタイトルのとおり、欧米ではゴブリンシャーク(悪魔のサメ)と呼ばれるミツクリザメの生態を飼育員が解説してくれるだけでなく、冷凍標本におさわりできるショートプログラム。

会場は3階シャークダディズルーム。サメの卵殻だとか骨格標本だとかが展示されている、あのときめきオシャレスペースだ。あの空間で深海ザメに触れられるなんて、いっそう期待が高まる。

シャークダディズルーム、いいよね……(2024年5月16日 筆者撮影)

⑥ 顔ぶれ月替わりの「シャークタッチング」【有料】

入館料とは別に参加費が必要な特別プログラムも、徹底してサメとの距離が近い。

期間中毎日、先着10名まで参加できる「シャークタッチング」は13時30分からの1日1回開催。当日、券売機で参加券(500円)を購入してタッチプールに入場する。タッチできるサメは月替わりで、アクアワールド・大洗生まれのエパウレットシャークの名前も挙がっている。

エパウレットシャークとは、かわいいこの子たちです。

隙間にみちみちに詰まるエパウレットシャークの赤ちゃんたち(2024年1月14日 筆者撮影)

⑦ 解剖しながら構造解説「サメの体のしくみ」【有料】

2月中の土曜と日曜、14時から開催。

「サメの体のしくみ」では標本用のサメを飼育員が解剖しながら体の作りや構造を解説してくれる。しかも、たっぷり1時間。このプログラムも、当日券売機で参加券(1,000円)を購入すれば先着10名が参加できる。

贅沢すぎませんか。もっと払わせてほしい。

⑧ ココリコ田中直樹さんがやってくる

田中さんって、あれ?建築じゃなかったっけ?と思ったら、かつて建築学徒だったアンガールズの田中さんと混同してました。田中違い。

サメ好きタレントとして有名なココリコ田中直樹さんが1日館長として来場。サメ担当飼育員とのトークショーやバックヤードツアーへの参加などが予定されていて、詳細は後日発表とのこと。

3月1日からは田中さんプロデュースのサメ水槽も登場するらしい。

⑨ 限定グッズ、フードの誘引力がすさまじい

こういったイベントでは必ず登場する限定グッズやフードも、いい塩梅すぎて関心する。なんと言うか、そこはかとなく「ちょうどいい」のだ。

なんという、“ちょうどいいところ押さえてくるよね”具合だろう。

ワンハンドでつまめるサメ肉フライは以前からメニューにあったが、バーガーの具材としてのフライにしたうえに濃厚なチェダーチーズとタルタルソースを合わせるなんて、そんなの絶対食べたいに決まっている。

一般的に食欲減退色として知られる青色をした中華まんにも、なぜかいっそう食欲が呼び起こされる現象が今起きている。

⑩ 年パスとして携帯できる幼魚シャーク

特別展の時に限定デザインで発行される年パスに、オーストラリアンマーブルキャットシャークの幼魚が登場していて見逃せない。

その時々のデザインを見て「今だろうか」と機会を伺い続けている背中を思いきり押された感がある。お財布とかに入れて持ち歩けるんでしょう?ちょっとたまらない。

いよいよ買い時だろうか。

盛りだくさんのプログラムを一覧表にしておきました

混乱していたわたし、今は息切れしています。ね、すごい密度でしょう?

「結局のところ、いつ何のプログラムをやってる?」の参考に、現時点で発表されているイベントプログラムを一覧にしておきました。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/11SRw79q__s0TNjrlHuuVY7i_1s7nYlUbAVB7ve5ydeM/edit?usp=sharing

新江ノ島水族館では昨年末から「えのすいの深海展 -ディープ度 200%-」が始まっていて、サンシャイン水族館では「ゾクゾク深海生物2025」が1月17日から始まる。そしてアクアワールド・大洗での「超サメ展〜シャークダディ第2研究所〜」。

今年も濃い特別展が揃いぶみの冬シーズン、いざ水族館めぐりへ。

超サメ展〜シャークダディ第2研究所〜
開催期間:2025年1月18日(土)〜4月6日(日)
時間:9:00〜17:00 ※最終入場は16:00
場所:アクアワールド茨城県大洗水族館
WEBサイト:https://www.aquaworld-oarai.com/2025/01/09/sharkdaddy2ndlab/
Twitter(X):https://x.com/aw_oarai

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