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深海生物たちの大宴会。命の終わりからはじまる絵本『クジラがしんだら』9月発売

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エサが少ない深海に、ごくまれに降ってくる巨大なかたまり……。命を終えたクジラに集まってくる深海という厳しい世界に生きる生物たちの、いっときの大宴会を描いた物語絵本『クジラがしんだら』が9月4日に童心社から発売される。

命を終えて海底に沈んだクジラの死骸は、深海で暮らす生物たちにとって、とんでもないごちそうになる。サメやコンゴウアナゴなどの比較的大きな生物が肉を食べ、タカアシガニやグソクムシなど小さな生物があとに続く。骨だけになると、こんどはホネクイハナムシという骨を食べる生物があらわれ、文字どおり骨の髄まで、およそ100年にもわたって分解されていく。

このクジラの死骸を中心とした特殊な生態系は「鯨骨生物群集」と呼ばれている。JAMSTECが2013年に実施した「しんかい6500」による世界一周航海では、ブラジル沖の水深4,204メートルの海底で世界最深記録となる鯨骨生物群集を発見。鯨骨から新種と思われる41種の生物が発見され、実態が明らかになりつつある。

ブラジル沖の深海で発見された鯨骨。コシオリエビが群がっている。(出典:JAMSTEC2016年2月24日報道発表

『クジラがしんだら』は、世界8例目となったこの鯨骨を発見したJAMSTECの藤原義弘さんが監修し、絵本作家・イラストレーターのかわさきしゅんいちさんが絵を、『ゆらゆらチンアナゴ』で日本絵本賞を受賞した江口絵理さんが文をそれぞれ手がける。

贅沢すぎる執筆陣により描かれる、深海生物たちの大宴会。“いのちのおわりからはじまる、いのちのつながり”に、深い海で繰り広げられている神秘の営みを感じたい。

クジラがしんだら
江口絵理 文/かわさきしゅんいち 絵/藤原義弘 監修
定価:1,980円(税込)
仕様:B5変型ワイド判
ページ数:40ページ
ISBN:978-4-494-01599-3
WEBサイト:https://www.doshinsha.co.jp/search/info.php?isbn=9784494015993

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