2025.11.25
朝から雨模様の三陸沖。
根室半島沖や襟裳沖での調査を経て、少し南に戻ってきました。
ピストンコアラーの7回目、甲板での観測作業はこれで最後です。仕事納めのAフレームがギューっと音を立てて、最後の“丈夫で長い筒”を深海底へと送り出しました。

雨に濡れて光る甲板も美しい。
この日は深海底7200メートルからのコア採集。海の中を深く深く降りていく、その最後の旅路を見守る観測室に緊張感が漂います。

深海底への旅路を記録するペンレコーダー。
送り出されてから2時間ほどが経った10時30分過ぎ、「着底」のかけ声に安堵が広がりました。
ふと観測室の隅に目をやると、張り紙がされた機械がポツンと。引退の支度が着々と進んでいるのだと寂しい気持ちがします。たった2週間でも、毎日ここで働き暮らしていれば、この船で起こるあらゆる出来事が愛おしく感じるというもの。何年も、何十年も、「みらい」を愛し、ともに過ごしてきたクルーの心中はいかほどか。

新天地へ旅立つものあれば、船とともに引退するものもある。
終わりのないことなどないと分かっていても、別れはいつでも、なんでも、寂しい。
その時がすぐそこまで来ていることを、あえて誰も口にしないでいるような気がしています。



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